2012年2月17日金曜日

本のタイトル

また冬将軍がやってきた。(この「将軍」というのも厳しい寒さをよく表現した言葉だね)
本格的に降り出したなあ…と思ったら1時間程度でこの有様。6時ごろいったん雨になって、なんとか積もらずにいけるか?と思っていたのだが、さっきから窓にパラパラと粉雪が降りかかる音がする…
午後11時の国道27号のライブカメラ。うっすらと積もっている。明日の朝はどうなっているだろうか。
明日はまた福井へ行かねばならない。「新しい公共」はおおいに前のめりに取り組みたくはあるのだけれど、冬に北陸に向かって行くのだけは気が重い。もう何度このブログで愚痴ったことやら。^^;

さて、最近本のネタばかりで申し訳ないのだが…
本屋でビジネス書籍、新書のコーナーを見ていると、まあよくぞこれほどと思うくらい考え抜かれたタイトルが並んでいる。
はっきりと「あの本が書いたい」と思って本屋に来る人は少ないだろうけれど、ぼんやりとでも「こんな本がほしい」という目的はあるだろうから、複数の選択肢の中から選んでもらうためには「オッ」と思って手に取ってもらわないといけない。タイトル命である。



見ていると、インパクトがやはり最重視されているようで、言葉が強いタイトルが多い。
「絶対に」「間違いのない」「100%」「秘伝」「究極」「とっておき」なんてのもあるが、これらは胡散臭さもつきまとう。
「~したいときに読む本」なんてのは「~したい」と思っている人はとりあえず手に取ってくれそうだから、ターゲットを絞り込んでいるけれど固いタイトルだろう。
「なぜ~なのか?」などと問いかけてくる本もあるし、「遊ばない社員はいらない!」なんて逆説的案言い回しで「えっ?」と思わせようとするのもある。
まさにあの手この手だが、だいたい共通しているのは、何のことを書いた本かが一目瞭然に伝わるようになっていることだ。
「投資信託のしくみ」だったら投資信託の仕組みについて書いてある。もうそのものズバリだから、目的をもって買いに来た人にはストレートに伝わる。
「100円ノート整理術」だったら、100円のノートを使って情報整理をすることについて何かアイデア提案が書いてあるんだろうな、とたいていの人は理解できる。まさか100円ノートをほうき代わりに使って部屋の掃除をすることが書いてあるとは思うまい。
いわゆる実用書はこれが王道だ。

手前味噌ながら、拙著「RCCM合格法」なんかはまさにこれだ。
RCCMという資格を知らない人には何のアピールにもならない。というかそんな人に買ってもらっても意味がない。しかしRCCM資格を取ろうと思う人にはストレートにアピールする。
さらにネタばらしをすると、RCCM資格取得の本が他に出ていないことを知っていたので、「RCCM」の文字ができるだけ大きくなるように字数の少ないタイトルにして、本屋やDMで目につきやすくしたという狙いもある。まして感じではなくアルファベットだからいっそう大きくなるし。
対して「技術士受験を応援する 第二次試験合格法 出願・筆記試験編」なんて思いっきり長い。本屋でタイトルで選ばれることをあまり意識していない。まあ実際、本屋で比較検討してチョイスされていることはあまりないようだし。
いずれにせよ、資格取得本なんて典型的な「目的をもって本屋に来る人」向けの本なんだから、インパクトよりも内容が明確に伝わることがよほど大事なのだろう。

もう少しターゲットが広いというか、数多くの類似図書の中から選んでもらおうとすると、少しひねったタイトルが多くなる。
キャッチコピーというかキーワードというか「必殺技」があると強い。「断捨離」などは有名になったし強い言葉だから、その具体的内容は知らなくても「きっと目ウロコ本ではないか」と思わせる。
この「自分が考えたシステムに名前を付ける」のはかなり有効だ。
「『超』○○法」などもそうだが、専売特許にもなる。たとえ以前からあった方法を少し整理改良しただけのものであったとしても、「名前がつく」とぜんぜん印象が変わるのだ。またしても手前味噌ながら「骨子法」もそうかもしれない。

さらにターゲットが広いエッセイや随筆、小説になってくると、もう意味不明のものも少なくない。
「バカの壁」なんて、タイトルを一瞥しただけでは何について書いてあるのかぜんぜん意味不明だもんね。
私が愛読している椎名誠エッセイなんて、タイトルは単なる言葉遊びで、中身を伝えようとは考えていないとしか思えない。「はるさきのへび」とか「ぶっかけめしの午後」なんてねえ。
ああそうだ、まったく同じ内容の文庫本をタイトルだけ変えて出すのはやめてほしい。出版社が変わっているのかもしれないが、こっちは別の本だと思って買ってしまうではないか。

ちなみに最近で一番「おおっ!」と思ったタイトルは「ビールを飲んで痛風を治す!」だった。爆笑。

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